その手をぎゅっと掴めたら。


12月に入り、定期テストに向けてコンビニ弁当を食べながらペンを走らせる。

テストの時期は大体どこの学校も同じで、亜夜も同じように机に向かっている。こういう時はできるだけ家事をサボって、勉強時間を増やすことに専念する。


「真奈!ここ、分かんない!」

「どこよ?」


隣りから苛立つ亜夜の声がして、顔を上げれば彼女は机に突っ伏していた。


既に深夜1時を回っている。
テストが迫ると毎回こんなものだが、どうして前もって少しずつ準備できないのかなぁ。懲りないものだよ…。


「亜夜、寝ないで!一緒に考えるから!」

「んー」

「その代わり、明日の洗濯物当番は亜夜だよ」

「はいはい。というかこんな時間に夜食を食べてるの?絶対に太るでしょ」


「亜夜も欲しいの?」


箸で摘んだ唐揚げもって亜夜の隣りに座ると、彼女は首を振った。


「こんな時間に食べたら胃がもたれるから、いらない。それより早く教えて!」


その数学の問題を2人がかりで解説を見ながら進めたが、どうにもあやふやな理解しかできなかった。