その手をぎゅっと掴めたら。


英知くんを見送り、葉山くんとは線が違うため駅のホームで別れた。


「本当に送らなくて平気?」


「まだ8時前だから大丈夫。ご馳走様でした」


「こちらこそ付いてきてくれてありがとね。テストが終わったら、今度は2人で行こう」


「本当?テスト勉強、頑張れそう。校外学習もあるし!」


ここにいるのが瞬さんなら、ってーーそれは瞬さんに対してとても失礼だ。

居たくても彼は、そうできなかったのだから。


「気をつけて帰ってね」

「葉山くんもね。また明日ね」

「また明日」


私たちは手を振り合って別れた。

明日は、未来は、私たちに平等に訪れるとは限らないけれど、それでも「また明日」って笑い合って、今日にいられない人々のためにも前を向いて進むんだ。