その手をぎゅっと掴めたら。


「美味っ」

エビカツバーガーを頬張りながら英知くんは満足そうに頷く。


「2つに割るのが難しそうだから、先に食べて」

「い、いや、葉山くんからどうぞ」


熱いハンバーガーを手渡されたが、私から先にいただくなど恐れ多い!


「いえいえ、どうぞ」

「は、葉山くんから」

「そう?じゃぁ遠慮なく」


そう言って葉山くんが長い指でハンバーガーの包みを開ける。


そして一口、かぶりつくと、私の口元に持ってきた。


「温かいうちにどうぞ…懐かしい味だなぁ」

「あ、ありがとう」


葉山くんがハンバーガーを手渡してくれる気配はなく、そのままかじる。


「うん。美味しい」


食感の良い海老と、タルタルソースの相性が抜群だ。

一口食べると、またハンバーガーは葉山くんの口元に移動した。

普通に恥ずかしいのですが…。
英知くんを見ると、バッチリ目が合う。


「嫌だなぁ、見せつけないでくださいよ」


もごもごと英知くんが言うと、「だって冷めるだろ」と涼しい顔で言い返していた。