その手をぎゅっと掴めたら。


いつか手を繋げたらいいと、願いを込めながら指先に力を込める。


「そっか。楽しみにしとく」


「うん。葉山くんは絶叫系とか大丈夫?」


「親友と行ったのが最後だから、5年前くらい…か。その時は平気だったから、たぶん大丈夫だと思いたい」


「私も葉山くんに苦手なものがあるとは、考えにくいよ」


「なにそのイメージ。俺にも普通に苦手なものあるし」


「え?そうなの?」


わざとらしく聞き、2人で笑い合う。


「友達を失った光景が脳裏に焼き付いていて、忘れられなくて。その場所には…今も行けない」


一瞬、真面目な顔になって葉山くんは私を見る。


「ほら。俺にも苦手なもの、あるでしょ?」


そう言って葉山くんは私の髪をくしゃりと撫でた。