その手をぎゅっと掴めたら。


「遊園地とか騒がしいところは苦手だけど、佐野となら楽しいんだろうな。幸せを呼ぶ観覧車だっけ?佐野が好きそうだなぁと思った」


「わ、私も葉山くんと、乗りたい!」


食い気味に返事すると、葉山くんはくすりと笑った。


「佐野って遠足とかも大好きなタイプだったでしょ」


「うん。いつもと違うことをするって、楽しみじゃない?」


「そっか。俺は面倒だなぁって思ってしまうタイプ。だから、佐野が俺のことを色々な場所へ連れ回してよ」


私からもデートの誘いをしていいと許可が下りたようで、心の中でガッツポーズをする。


「虹ヶ丘ランドも佐野の乗りたいものに乗ろうね」


「それって、一緒に回ってくれるってこと?」


「あれ?一緒に回るものだと思い込んでたけど、友達と行動する?それだったら、全然…」


「雪ちゃんたちも葉山くんと一緒の方がいいよ、って言ってくれてるの」


慌てて葉山くんの言葉を遮る。
一緒にいると当たり前のように思っていてくれたことが嬉しくて、葉山くんの制服の袖を掴んだ。