その手をぎゅっと掴めたら。


葉山くんと放課後もメールや電話をすることが日常となり、本屋に立ち寄ることも多くなった。


でもまだ放課後に電車で出掛けたことはなくて、もしかして今日がその1回目の記念すべき日でしょうか?


涼しい顔で隣りに立つ葉山くんを見上げる。


「ん、なに?」


電車をいくつか乗り継ぎ初めて降りた駅で、英知くんを待っているところだ。


「制服姿の葉山くんが新鮮でして」


「ほぼ毎日、見てるでしょ」


「制服で食事に行くって、初めてだから」


「あ、そういうことか。いや、誘おうとは思っていたけど、まだ退院して1ヶ月も経ってないし、無理させてもなぁって思って」


「え?もう私、元気だよ?」


「本当に?それじゃぁ放課後デートでもしよっか」


「うん、行きたい!」


亜夜の言う通り私は特別な権利を持っているようです!


「校外学習も、あるしね」

この流れなら…聞けるかな。