その手をぎゅっと掴めたら。


上級生にも入院していることが広まっているのか。悪いことこそすぐ噂になって拡散されていく。学校というコミュニティーの怖いところだ。


「もしかして北斗を待ってるの?今日、お休みだよ」


「え?」


「もうずっと来てないの。あなたと何かあったのか気になってたのよ」


生徒会長の言葉にひどく安堵した。
私たちのことをまだ生徒会長に話していないんだ。


「葉山くんのお家、知ってますか?」


彼女の疑問には答えず、質問で返す。

生徒会長が悪い人でないことは分かってる。でも今の私には自分勝手と分かっていても、彼女を気遣える余裕がなかった。


「知ってるわよ。今から行くの?だったら、案内するわ」


「いいんですか?」


「もちろんよ」


悪い人どころか、良い人なのに。

艶のある綺麗な髪と、短めのスカートから覗く白い足。細身なのに、出るところはしっかり出て、スタイルの良いその姿と、自身を比べてしまう。


そしていつか、葉山くんは生徒会長の魅力に気付いてしまうんじゃないかって、バカみたいなことを考えてしまうのだ。