『……なぁ、柚ちゃん。』
急に真面目な声で
わたしに話しかけてくる。
ドキンと心臓が跳ねた。
『連はこっちの世界に
戻ってくるべきだと思う。
才能もある
人を魅了する力もある』
圭佑さん……
『記憶はいつか戻ると思う。
少しずつ
戻ってきてるみたいだし、
だから
柚ちゃんからも
連に言ってくれないかな?』
サングラスの向こうには
真っ直ぐにわたしを見つめる
圭佑さんがいた。
『いまは記憶がなくても
この仕事、
出来ると思う……
あいつきっと
身体で覚えてると思うんだ』
身体で覚えてる──
RRRRRRRRR
『あ、ちょっとごめんね』
ピッ──
『もしもし、あぁ、うん』
フミさんの、
戻るべき場所───
