フミスタ!!!





居酒屋から外に出ると、
耳がジンジンと
痛くなるほど寒くて、


一気に酔いがさめる。


あぁ、もったいないな。


もう少しほわほわ
してたかったのにな。



まだ


考えたくないのに…な。



『ホントに一人で
帰れるの?


送ろうか?』



「大丈夫だよ。

心配症だなぁ、夏希は。

寒すぎて
酔いもさめたし!」


大袈裟にブンブンと
腕を振って見せた。


大丈夫。


あたしは大丈夫。


可哀相じゃない。



大丈夫。



「じゃあね~ん!


今日はありがと、夏希」



『……』



「夏希?」



『あ、うん。

また明日ね。
ちゃんと帰るんだよ。』



わかってる。


そんな顔しなくても。


カラ元気。


わかってるよ。



「は~い!じゃね!」




心配そうにあたしを
見つめる夏希に


大振りに手を振って
背を向けた。



「…ふぅ」







寒い。




寒いよ、悠斗。




こんな寒い季節に隣から
いなくなるなよな。




いつもつないでいた左手が


行き場をなくす。








寒いよ。






バカ。






悠斗のバカ………