フミスタ!!!





『でももう4月になるなぁ、
桜咲いてた?』

『まだ咲いてなかったよ。
蕾がピンクになってたよね、
柚ちゃん』

「うん」



そう、もう4月。

1月にフミさんがやって
きて三ヶ月たった。



うちにきて一ヶ月たったころ。

"ゆずちゃん、俺働きたい"

と、いいだした。


きっと居候なうえにお金まで
ってフミさんは思ったんだろう。

けど、なんせ
自分のことが何も
わからないんだから


履歴書すら頭抱えて
毎日面接を受けては落ちる。

そして家に帰る前に
この喫茶店に立ち寄っていた。

『なーに?ぼーっとしてる。
俺の事考えてるでしょ?』

「え、あ、ハイ…

フミさんがいってた
素敵な恩人さん。

どんな人なのかと
ずっと思ってたから」


『恩人?俺?
ガラじゃねーな』

そういって
タバコの煙を吐き出した。

『だってコイツ毎日毎日、
この世の終わりかっつー
くらい暗くてよ。

うち客あんまこねーから
嫌でも目につくんだわ。』

『そんな俺ひどかった?』

『ひでーなんて
もんじゃねーよ。

でよ、ある日
いつも頼むコーヒーじゃなくて
ビールをだしてみたわけだ』