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「じゃあいってきます」
『いってらっしゃい』
「家出ちゃダメですよ。
昼までには講義が
終わるので
すぐ帰ってきますから」
『はい』
誰かに見送られる生活が
こうして始まった。
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──
『はぁぁ!???』
「な、夏希!声が大きいっ」
『ちょっと待て。
わかるように説明して』
「いや、だから説明もなにも。
今話した事がすべて…
なんだけど…」
『…………信じらんないわ』
「………ごもっともです」
そりゃ、そうだよね。
見知らぬ人を拾って、
尚且つ家に置いておくなんて…
『あんたが、
家に男を泊めるなんて…』
「うんうん。………は?」
『あんた、
固いじゃない。そういうとこ。
悠斗と付き合ってるときも、
一度だって泊めなかったし。
その前もその前も……
実際、あんた
バージンなんじゃない??』
「ぶっほぉ!!!」
『ちょっ!やめてよ!
コーヒーを吹くな!バカ!』
「だって!
夏希が変な事いうから!!」
『何が変な事よ!
大学二年にもなって、
彼氏すら一歩距離置いてさ。
まぁ、
悠斗と付き合ってるの
見ててさ。
我慢して付き合ってるようには
みえなかったわよ。もちろん。
でもさ、なんて言うのかしら。
中学生みたいな恋愛?
大人な恋愛じゃ
なかったわよね。』
「はい?」
『今時さ。
好きじゃなくても
とりあえず身体から
みたいなのは当たり前でしょ?
年頃の男子捕まえて
半年も"待て"を喰らってた
悠斗もよく堪えたわよ。
実際。
こないだは傷心な柚には
言わなかったけど』
「な、なにが
言いたいのでしょうか…」
『だから、
悠斗は意外とあんたの事
本気だったんじゃないかな。
結果こうなっちゃったけどさ』
