「よしっ!!!!
じゃあ、チャッチャと
やっちゃいますか!!」
ニコッ!!と歯を見せて笑ってみせる。
『え?』
「ほら、早く立って!!
お布団引かなきゃ!!
ベッドの下に引きますよ。
テーブルどかしてくださーい。」
『………』
「ほら早く!」
『は、はい』
「指輪…なくなったら困ります。
付けといてくださいね。」
押し入れから布団を
よっこらせと抱えながら
明るい声でいった。
たいしたことじゃないように。
当たり前のように。
ボスンッと布団を降ろす。
「素敵な指輪ですね。
見てもいいですか?」
『え?ああ、どうぞ』
テーブルの上の指輪を指で摘む。
"彩&文 "
リングの裏にはそう彫ってある。
「あや……は奥さんですね」
『みたいだね』
「うーん。
ブンかなフミかな?
てか、
普通ローマ字じゃないですか?
なぜ漢字」
指輪をみながらブツブツと
色んなことをいっていた。
明るくしていたかった。
今だけは、
あたしといるときは。
「ブンなら、
ブンタロウとかブンタ?
フミなら、
フミヤとかフミヒトとかですかね?
うーん。
でもブンさんって
変じゃないですかね?
決めた!!
フミさん!!!!!」
『はい?』
「あたしは
フミさんって呼びます!
いいですか?」
