『……もういい』
冷たくいい放たれた低い声に胸がズクンと音を立てた
。
でもだめだ。
もう少しだけ我慢……
鍵を私の手から取ると
そのままこちらを振り返らずに
玄関に行った。
怒った。
怒ってる。
フミさんがとても怒っている。
でもこれでいい。
これでいいんだよ。
わたしのことは嫌いになってください。
「……ッ……」
ここで涙も堪えられるほど強い人間だったらいいのに。
『俺は!!!!』
急に放ったフミさんの声に体が揺れる。
こちらを見ない。玄関のドアに向かってわたしに話してる。
その背中を、
滲む視界に映るフミさんを
ちゃんと見ておかなくちゃ。
もう会えないんだから。
焼き付けておきたい。
『俺は、最初からずっと女としてみてた……』
『それしか、なかったよ。』
それだけ言うとフミさんは出ていった。
ガチャンーーー
な、にそれ………
最後に爆弾落としていかないでよ。
「……ヒッ……ふぇっ……
ヒッ…ック………ふ…みヒッ……さ……」
忘れられなくなるじゃんか。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
フミさん、幸せになってね
ずっと
「……ヒッ…」
見てるからね。
バイバイ。
