フミスタ!!!





「もう出て…ック……いって……」



ここに居たらダメ。



『……急に、どうした……?』


フミさんが戸惑っているのが
伝わる。

当たり前だよね。
だって、フミさんは

何も知らない。





「急じゃない……ずっと……ッ…


考えてた…の…ヒッ……ク…」



泣いちゃだめ。
本当は笑って言いたかった。

だけど──









ダンっ!!!




「っ!!」








フミさんは
わたしの両手を掴んで
身体ごと壁に押し付けた。




『こっち向けよ』




そう言われても
真っ直ぐフミさんを
見ることができない。

涙でボヤける視線を
下にそらした。




『なんで俺を見ないの?』



顎を掴んで無理やり
視線を合わせられる。



「い、や…………ヒッ……」






イヤだよ。

フミさん




さよならなんて、



イヤだ。







フミさん、ごめんね。




「もう……いや……ヒッ…なの……」




『こっち見ろよっ!!!!』



「………ッ……」





はじめて怒鳴られた。
フミさんのすごく低い声。


『なぁ』


ゆっくり顔をあげる。

涙が次から次に溢れて、
フミさんがゆらゆら揺れていた。




あたしの顔に
フミさんの前髪が当たってて


前髪の向こうに見えるフミさんは
すごく悲しそうな顔をしている。

そんな顔みたくない。
そんな顔させたくなかった。





『……なぁ、俺を見て。


さっきの……

俺見てちゃんと言えよ』