「どした?」
『あ、いや』
といいつつ、なにやら
少し険しい顔をしているような。
ん?
変な奴。
『そんなにいいの?
Akiって』
夏樹が柚を離すと
柚は話をAkiに戻した。
「おまえな、
いまどき知らねぇ奴いねーだろ」
相変わらずそういうの
疎いんだな。
テレビねぇからな。
こいつん家。
Akiは
テレビやメディアに
一切でてこない。
顔出しNGなのに
めっちゃ声が綺麗で
透明感があって澄んでて…
魅了される。
今、
メチャクチャ人気の歌手だ。
ん?
シンガーソングライター
っていうのかな?
そのへんよくわかんねーけど。
とにかく、すごい。
『ふーん、聴いて
みようかなぁ』
『前もいったけど
すずが大ファンだから、
すずに借りれば?
言っとくよ。』
『うん!ありがと夏樹くん。
ところでその人
男なの?女なの?』
『それも公表してないから
わかんないんだよ』
と、夏樹。
「いや!
あれは女だ!
あんなセクシーな声、女だろ!」
『悠斗。剥きになりすぎだよ』
呆れたように柚が
言った。
どう聴いても女の子だろう。
Akiがどれだけ
俺を慰めてくれたと
思ってんだよ
傷心の俺の心をっ!!
絶対に女!
