『…今日は、金曜日だよね?』
「えっ?
今日?…金曜日ですけど」
それが何なんだろう。
『そうか。』
そう行って
少し悲しそうに微笑んで、
また箸を進めた。
『料理、上手だね』
「あ、ありがとう、ございます…」
『ごめんね、
ホントは他に食べさせる人が
いたんだろう?』
「え?」
なんで、そんな事…
彼はあたしの疑問を
読み取ったかのように、
こう続けた。
『部屋に男物の服とか
色々あるから。
彼、帰ってきたら
怒られちゃうね。』
「…帰って、来ません」
別にこの人に悪気はない。
わかってる。だけどーー
なんか第三者にこう言われると
現実を突き付けられてるようで
『あ、
まだ一緒に住んでないんだ?
良かった。
……って、良くないか…
ごめんね、でも本当に助か………』
あたしは一人になったんだって
改めて感じてしまうと
なんだか
『ごめん!!!!』
「え?」
気がつくと彼は
テーブルの向かいから
あたしの隣に移動して
頭をポンポンっと
撫でてくれていた。
なんで?
あたし…まだ何も
言ってないよ…ね?
急いで目を触ってみる。
あたし、泣いてない。
涙はでていない。
じゃあどうしてこの人は
『ごめん、な』
あたしに謝るのだろう?
どうしてそんなに悲しい顔を
しているのだろう。
