それが恋だと知っていた【完】




「ったく、人のこと何だと思ってんだよ、あのヤロウ……」



佐良はブツブツと呟いている。


あ、れ?


私もしかして間違った……?



「佐良いまの人って……」



恐る恐る佐良の顔を見ると、すごく不機嫌そうな顔をしている佐良と目が合った。


佐良はため息を吐き、ガシガシと髪をいじる。