学校が終わって駐輪場に行くと拓也は私のことを待っていた。
「帰ろっか」
「おう」
私は男子と帰るのは初めてでとても緊張してた。
せっかく拓也と帰れるのになんか話さないと。
心の中で焦りはあった。
「おい田中」
急に声を掛けてきた。
「どうしたの?」
「これから咲て呼んでいい?」
「もちろん」
「咲」
「なにー?」
「なんもねぇよ」
「私で遊ばないで!」
「ごめーん」
こんなやりとりが続いた。
信号で止まった時このまま信号が変わらないで欲しいと願っていた。