私の理想の人。 「イケメンでイケボで身長が高くて優しくて、えっーとそれから……それから……体を張って命がけで私を守ってくれそうな人」 電話の向こうで仁が大きな声で笑っている。 「お前さー、けっこう、条件が多くない?」 「そうかな?こういう人、いそうだけど?」 「いてたら、いいな」 「うん」 ──仁のことなんだけどな。