私の気持ちの中でずっともやもやしていたこと。
私は気づいた。
仁が他の女の子の名前を呼んだり。
仁が他の女の子と並んで歩いていたりすると。
仁が他の女の子と楽しそうに話したりしていると。
べつに仁が悪いわけじゃないのに。
なぜか、仁に怒っている私。
焼きもちをやいている自分に気がついた。
だから、自分の気持ちをすっきりさせるために。
本当は本当は……、“仁のことが大好きです。”って手紙に書きたかった。
だけど、私は素直じゃないから。
素直じゃないから、書けなかった。
今、きっと仁に学校の封筒を渡す変なやつだと思われているはず。
それでも私は良い。
2ヶ月近くかかったけれど……。
仁に私が買ってきたお土産と手紙を手渡せたから。



