後日、大きな大学病院で私は左端の卵巣と子宮全摘手術を受けた。 最後の病理組織検査の結果、卵巣癌確定だった。 麻酔から覚め時、私は涙を流していた。 術後のお腹の痛み。 卵巣も子宮も全て本当になくなったという現実。 卵巣癌だったという結果。 ここは産婦人科。 どこからか、産まれたばかりの元気な赤ちゃんの産声が響いて聞こえてきた。 新しい命が生まれた。 ──どうか、愛されて、幸せに育ちますように。