汗が落ちた。
跳ねるわけでもなく床にシトッと着いた。
真ん丸い月が反射する。
風呂上がり、冷房のない部屋、
扇風機だけでは熱りは抑えられない。
子供の頃のように、顔を近づけた。
指をカバーの間から入れようとする。
まだ自分が子供であるとこを確かめる。
暗いを照らす満月。
足元が見えるほどではなく、
遠くの方に眩く柔い光。
マタニティ用の抱き枕が湿っていった。