ベルガモの棘

私は会社に行くとすぐ彼の姿を見つけた。

彼は朝から難しそうな顔をしていて、

昨日のあの出来事があったのに

大丈夫かな?と慰めたくなる。

でも勇気がでなくて

声をかけられなかった...

『おはよう』

「おはようございます」

私は彼の目をきちんと見れなかった。

そのまま時間は過ぎて行き

昼休憩の時間になった。

すると彼は

『この書類も今日中に頼む』

と言い残し私に1枚の紙を渡してきた。

なんだろう?

紙は白紙だったが裏面を見てみると

1枚の付箋が貼ってあった。 

"13時に資料室にきてほしい"

そう一言書いてあった。