死にたがり屋の少女は暴走族と・・・

「デカく…ない?」


ピンポーン


そう思いながらベルを鳴らすと夏那はすぐに出てきて、璃羽都は


「じゃあ、後で。」


と言って、バイトに行った。


「ほら、入って、入って。」


と言われ中に入ると


「うわぁ〜」


ちょー綺麗!!ってか璃羽都の家より広い!!まぁ、それもそうか。あっちはアパートだしね…


なんて思いながら家を見渡していると


「広すぎない?」


「そう?前まではそう思わなかったけど、今は一人暮らしだから最近は広く感じるかも」


苦笑いして言う夏那。


ん?今…


「一人暮らし?!1人でこんなに大きい家に住んでるの?!」


「うん…。海外にお父さんたちの本社があって、お父さんたちは海外に住んでるの。」


「そうなんだ…でも、ひとりじゃ寂しくない?」


「…本音を言えば寂しいけど、私は遥輝や、雷鬼(らいき)のみんなや、未雨に会えないことがもっと寂しいかな。」


「雷鬼?」


「雷鬼っていうのは璃羽都たちの族の名前。」


へぇ〜。族に名前なんてあるんだ…


「初めて知った…」


「璃羽都たちってそこんとこの細かいところとか教えてなさそうだもんね。そうだと思った」


まぁ…細かいところは教えてもらったことないしね…


まぁ、教えてもらったところで意味がないと思うけど…


「でも、未雨は雷鬼の姫だから知っておかないとね。」


姫?


暴走族に姫なんて言う役職なんてあるの?


って、それより、何で私が暴走族になってるの?!


「ねぇ、姫って何?ってか、私、暴走族の姫になっちゃってるの?」


とオドオドして夏那に聞くと夏那は笑いだした。