死にたがり屋の少女は暴走族と・・・

「未雨、未雨…」


この声は…


と名前を呼ばれ起きると目の前には


「起きたか?」


顔の近い璃羽都が居た。


「うわぁ!!」


それでびっくりしてしまい…


ドシッ


「いってぇー」


と璃羽都を押してしまった。


「あっ…その…ごめん…」


「ん?別に大丈夫だったけど…。そんなにびっくりしたのか?」


そりゃ、そうでしょ!!目を開けると目の前にあんたの顔があったんだから!!


「悪い?」


少し声を低くして言う。


「ごめん、ごめんって。それより、夏那の家に行くんだろ?送ってやるよ。」


「だから、早く準備しろよ?」


と言い、部屋から出ていった。


そう。璃羽都の家はアパートにも関わらず、無駄に広い。そして、部屋数も多い。


だから、私の部屋もある。


って、早く準備しないと…


と慌てて支度をし、浴衣を持って璃羽都と家を出る。


「ほら、バイクに乗れよ。それともまだ乗れないのか?」


「っ…」


乗れる…はず…。今日こそ、乗ってやる!


そう、まだ1回も1人で乗れたことがない。


だが、やはり1人で乗れず


「仕方ねぇーな、今日も手貸してやるよ。」


と結局今回も璃羽都の手を借りる羽目になった。


どうしてあんなに簡単に乗れるの?


まぁ…あと少しすればバイクなんて乗ることもないし、無意味だと思うけど…。


一回でもいいからあいつの手を借りず1人で乗って見たい。


と思い、バイクの乗り方について考えていると


「着いたぞ。」


とあっという間に夏那の家の目の前に着いた。