死にたがり屋の少女は暴走族と・・・

「そうかな?私は、『大好きだよ』って言ったんだと思うけど…」


急に未雨が口を開いた。


「えっ?」


「璃莉ちゃんがイジメのことを誰にも相談しなかったのは、プライドのこともあったんだと思うけど、それより、大切な人たちに心配かけたくない。っていう思いが強かったんじゃないかな?」


「璃莉ちゃんは璃羽都のこと恨んでないと思うよ」


璃莉…


そうなのか?


お前は…


お前は…俺を恨んでないのか?


俺のせいなのに…。


なんて思っているとふとあの日のことを思い出した。


『り…うと…。しっか…りしな…よね?』


『今…まで…ありがと…』


『り…うと…のこと…だい…好き…だよ。私の分まで…生きてね』


あっ…


言ってた。璃莉は…そう言ってたよ。


ごめんな。璃莉。


ありがと。


涙が流れないよう、耐えながらそう思っていると未雨が俺を抱きしめた。


「えっ?」


「泣いていいんだよ。璃羽都は今まで自分のことを責めてたんでしょ?」


「璃羽都は十分苦しんだよ」


「今なら、私しか見てないから。」


なんて言われ、不思議とホッとしてしまい


「ウッ…ウッ…」


声を出しながら俺は泣き出した。


璃莉…