死にたがり屋の少女は暴走族と・・・

「いつ…も、りう…ととは…喧嘩…してた…けど、わた…し、りう…との事…………」


ピーピーピー


えっ?


ピーピーピー


そんな音がなった瞬間、医者達が慌てて病室へ入ってきた。


俺は何がなんだか分かんなかった。


けど、1つ…1つだけわかった。


それは…


「璃莉が…死んだ?」


なんで?!


さっきまで…


「さっきまで話してたんだぞ!!」


「璃羽都、少しは落ち着…「落ち着けるかよ!璃莉が…璃莉が…!!」


その後聞いた医者の話では璃莉は誰かからイジメを受けていた可能性があること。


体中にあった痛々しい傷もイジメの可能性が高いこと。


搬送された時には、頭から血も流れていたことも教えてくれた。


「学校側からは階段から落ちたと連絡が来たんですが…これは落ちたんではなく、誰かに押されて"落とされた"としか言えない落ち方だったと救急隊員が言っていました。」


あとから病院の医者が説明してくれた。


イジメ…


俺は1ミリたりとも気づかなかった。


璃莉は誰よりもプライドが高いやつだから弱音ははかないやつだってわかってたのに。


俺が気づいてあげなきゃいけなかったのに。


それどころか俺は…


最低だ。


俺が…俺が璃莉を


「璃莉を殺してしまったんだ」


俺は両親が他界して5年たった12歳の頃…璃莉まで失った。


俺はあの時の璃莉の最後の言葉が思い出せない。


どんな思いでどんなことを言ったのか。


「多分、『大嫌い』『璃羽都のせいで』とか言ったんだろうな。」


そうつぶやくと