｢詩雨、お前は何も分かってないな。謝れば済む話じゃない。って言うか、裏切りもんの話をなんで俺が聞かなきゃならない？｣


｢っ…｣


｢それは…そうですけど…｣


詩雨は霖也に言われたことに言い返せないでいると


｢おい、早く未雨を連れてこい。｣


｢｢っ…｣｣


｢早く!!!!!!!｣


霖也がまた普と咲夜に圧をかけた。


｢おい、離せ。普!!｣


｢おい!!｣


普が詩雨を捕まえ、


｢ごめんな、未雨。｣


咲夜は私の耳元でそう呟き私の腕を掴み歩き出した。


そんな時だった。


｢未雨を連れていかれる訳には行かねぇーな。｣


突然璃羽都はそう言い出すと


バキッ!!


私の腕を掴んでいた咲夜を投げ飛ばした。


｢璃羽都?!｣


｢やっと頭ん中の整理が着いた。｣


璃羽都は意味のわからないことを言って自分の服を破き、その破いた部分を私に巻いた。


｢えっ？｣


｢未雨は渡さねぇ。｣


璃羽都…


｢なんだと？咲夜こいつも殺れ。｣


霖也が命令すると咲夜は無言で璃羽都に殴りかかった。


ゴキっ


バキッ


その隣では普と詩雨が殴り合いをしていた。


なんでこんなことになったんだろ…。


どうにかしなくちゃ…


と思うも、肩を撃たれたせいで見ているだけしかできないでいると後ろから口元にハンカチを強く当てられた。


｢ん…んん！｣


抵抗したものの肩の傷のこともあり、対抗できず、深い眠りについた。