死にたがり屋の少女は暴走族と・・・

「ねぇ、詩雨。明日一緒に出かけない?」


「なんで?」


「なんでって…小さい頃以来、一緒に出かけたことなかったじゃん?」


私たちは昨日の宣戦布告をするための小規模交戦後、霖也と上の許可を得て詩雨と一緒に居られることになった。


「ね?」


「ハァ…。どうせ嫌つっても連れてくんだろ?」


「当たり前じゃん!」


詩雨はいやいや言いながらも私の意見を聞いてくれる。


私はいつ殺されてもおかしくない。そんな立場


だから、詩雨と今を楽しく生きるんだ。


まぁ、死ぬことは正直いって…怖くはないと思う。


だって、前まで自分から死のうとしてたんだもん。


今は少し事情が変わって、詩雨がいるから死のうとしてないだけ。


しかも…璃羽都と約束したから死ねないしね。って言っても、あっちはそんな事とうの昔に忘れて、今頃私を殺したくて仕方が無いだろうからこの約束は守らなくていいと思うけど。


「…おい。…う…う…未雨!!」


「えっ?」


「"えっ?"じゃねぇーよ。ったくよぉ。人の話は聞けっての。」


私が色々考えてる間に詩雨が話しかけてきてたらしい。


「えっと…ごめん!!で、なんて言ってたの?」


「…どこに行くのかって話だよ。」


「あーねー。……どこ行く?」


「決めてねぇーのかよ。」


だって…。


"どこ行く?"って言われても何がどこにあるかもわかんないし…。


どうしよ…


「う〜ん…」


「無いなら…」


「待って!!決めた!決めたから!!」


だって今、絶対「無いなら、出かけんのやめよ。」って言おうとしてたもん!


決めたって言ったけど…


チラッと詩雨を見ると


「どこに行くの?」


「えっとぉ…」


どうしよ。これ、かなりまずくない?


「やっぱり、決めてないんじゃ…」


詩雨が何か言い出した時だった。