網膜チェックを受けた段階で、ザッハは、マガジンを第三層に切り替えた銃でセンサーにフレシットを叩き込んだ。

 さらに、起動した防衛システム二カ所に三発ずつ撃ち込む。

 室内の構造データは、先行させた偵察用サイバードローンからの情報で作成済みだった。

 超音速で飛翔するハイタングステンの矢が防衛システムの光学砲座の装甲を打ち抜き、沈黙させる。

 さらに、背を向けいてた目標を視認。

 機械的にトリガーを絞る。

 一発のフレシットが背に命中。

 バックアップのサンディがホールに突入してくる前に目標の確保に成功した。