俺の宝物は、お前の笑顔。


体育祭が終わり、あたしは愛菜と一緒に校門を出た。



「怪我、大したことなかったみたいでよかったね」



「ちょっとバランス崩しただけだよ」



なんて会話をしたけれど、今日のあの出来事はあまりにも衝撃的で、あたしだけじゃなくみんなが忘れられないものになったと思う。


そのことを、愛菜もよく分かっているようで2人のこの会話もいつもと比べてかなりぎこちなく感じる。



「……やっぱりさぁ、びっくりだったよね」



「……うん」



あの瞬間を見て、びっくりしなかった人がいるわけない。


だって、どんなに女子から話しかけられてもニコリとも笑わない、一言も言葉を返さないようなクールガイがいきなりどこにでもいる人間が転んだら保健委員のところへ連れて行くってどう考えてもおかしいし。



「おーい、ゆりあ! 久保田!」