俺の宝物は、お前の笑顔。


「ゆりあ、明日家に来ない?」



放課後、愛菜はあたしの席の方まで来てそう言った。



「あ、うん!」



愛菜の家に行くなんて、久しぶりだなぁ。
愛菜の家に行くとなると、いいことばっかり!


まず、愛菜ママのアップルパイが食べられるでしょう。
そして、瑠夏(るか)ちゃんに会えるでしょう?


本当にいいことだらけで、愛菜の家に行くと決まると、自然に頬が緩んじゃう。



「瑠夏も喜ぶよー」



「うんうん、瑠夏ちゃんにも会いたーい」



瑠夏ちゃんは、愛菜の妹でお姉ちゃんにそっくり。


可愛くて愛嬌があって、優しくてあたしのママにも礼儀正しくていい子。


さすが、愛菜の妹って感じがするの。



「ふふ、またママ、ゆりあが来るとなるとアップルパイを気合い入れて焼いちゃうよ!」



「えー、楽しみが余計に募るんだけど! 来るたびに、焼いてくれるよねー」



あたしが愛菜の家に行くと、必ず食べられる愛菜ママお手製のアップルパイは、カフェで食べるケーキやパフェと同じくらいといっていいくらい。


ううん、それどころか愛菜ママがどうしてカフェを開いてアップルパイを売らないのかが不思議なくらいだ。