ふう、なんとか解けた。
……って、別に自信なんてないけどね。あたし、勉強できないし。
「おい」
高畑くんが、低い声で誰かを呼んでるみたい。
前後の席にいる男子に言ってるんだろう。
「おい、聞こえてんのか?」
こういったクール男子って、同性にも同じような態度しか取らないのかね。
コンコンコン。
シャーペンが、あたしの机を叩いている。
シャーペンが握られた腕の方へ目をやると、高畑くんはあたしをばっちり見ていた。
えっ、あたし!?
「何!?」
仕返しに、ぶっきらぼうな態度をとって見せるあたし。
「そこ計算ミス」
「え?」
マイナスの計算なのに、なぜか数字が大きくなっている。
気づかなかった。
「あっ……」
「時間ないからはやく直せ」
「……ありがと」
へぇー、まあ、いい奴?
今だけは、好印象持っておいてあげる。



