俺の宝物は、お前の笑顔。


1限目の、数Ⅰの授業なんだけど式がなかなか覚えられない。

先生は、式をいくつか書いてるけどあたしが解いてる答えは絶対正解しないと思う。



「じゃあ、高畑」



「はい」



「この問題、解いてみろ」



先生が、1番の問題を指さしながら高畑くんを指名する。



「はい」



白いチョークの音を立てて、問題を解いていく高畑くん。


へえ、勉強できる方なのかなあ。あんなに堂々として問題を解いていて。



「やっぱめちゃかっこいいね……!」



「だねだね……!」



あたしの後ろの席にいる、女の子たちがひそひそ喋っているのが聞こえる。



「そこの女子、喋らない」



先生の声に、女の子の声はピタリと止まった。



「じゃあ、この問題を深澤(ふかざわ)。3番目は、水越(みなこし)。4番目、星野な」



え、4番の問題があたし!?


教科書の問題を、あたしは必死に見返して解いた。