俺の宝物は、お前の笑顔。


翌朝。
あたしは教室に入るなり、自分の席に座った。



「ちょっとちょっと! 星野さん、そこ違うよ!」



おとなしそうな女の子達が、びっくりしたように目を見開いていた。



「何が?」



女の子達のセリフの中に、主語が抜けているので一体何が違うのかさっぱり分からない。



「もう忘れたの? 席替えしたばっかしなのに!」



「ここは、わたしの席だよ。星野さんは、あっちでしょう?」



「席替え……? あっ、そっか!」



そういえば、あたしはもうここの席じゃなかったんだった。
席替えする前は、今座っているところだったのでついやっちゃった。



「そうそう! ゆりあちゃんの席は、あっちだよ! 高畑くんの隣!」



見ると、高畑くんの席はポツンと開いていてまだ来てないことがわかる。
机の横にはバッグもない。



「教えてくれてありがとう! ごめんね!」



あたしが言いながら立つと、女の子は「いえいえ」と笑ってから、座った。