俺の宝物は、お前の笑顔。


あっ、呼ばれてた子たちが戻ってきちゃったよ。



「お待たせーって、あれ? 1個減ってない? そんなことない?」



ほら、バレるじゃん。


当たり前だ。何個もたくさんあった中で1つだけなくなるとなったら分からないけれど、2つから1つだなんて誰がどう見てもおかしい。



「別に気にすることじゃないでしょ」



「そうだね。とりあえず、ちょっと片付けとこ」



みんなはあたしが食べたこと……いや、高畑くんが勝手に食べさせたことを知らずに呑気に片付けを始めた。



「うぅー……」



ちょっと胸が痛む。
いくら大好きなキャラメルのワッフルを食べたとはいえ、勝手なことをしちゃったわけなんだから。



「バレてないくせに、バレて叱られたような顔してんな」



「だって……。さすがに胸痛むよ……」



「俺が思ってるより、案外真面目なとこあるんだな」



「なんでよ」



「お前、見た感じ真面目そうな感じしねーし」



「は?」



失礼な。
あたしだって、いけないことはいけないって分かっている。


確かに、真面目な人といえば勉強が得意だったりするイメージがある気持ちは理解できる。
そうやって考えれば、あたしは勉強なんて全然得意じゃないし。

自分が勉強できるからって、こういう時に不真面目なところを出すなんて卑怯だ。



「おーい、もう後夜祭だよー!」



男子の先輩が、あたし達に叫んでいる。



「はーい!」



あたし達は、軽音部が使っていた体育館へと走った。