今日から不良王子と同居します。

彼にとっては大した意味なんてないのかもしれないのに。


その時、そんな私の反応を見て彼がクスッと笑ったので瞬時に我に返った。


いけない、玲生くんのペースにはまってしまうとこだった。


急いで平気な顔をつくった。


そうだ、話題をかえよう、そうしよう。


「それより、どこまで課題ができたのか見てあげるね」


そう言って、何ともないような顔をして彼のノートやプリント類に目を通した。


あれ?これって全部……。


「終わってるの?」


「うん、だから退屈してたんじゃん」


「そうなんだ、結構たくさんあるのに凄いね」


「まあ、うちの高校のレベルなんて知れてるからね」


「でもこんなに多いのに」


課題は7教科あってそれぞれかなりの分量だったんだけど、彼はもう終わらせたと言う。


気になって何回も確認したけど、ワークやノートやプリント類なんかも綺麗な字で書き込まれていてほぼ正解している。


しかも彼はまだ高校1年のはずなのに、2年や3年の問題も出されている。


そのレベルだってそんなに簡単なものばかりじゃない。


そしてこの時ふと思い出した。