今日から不良王子と同居します。

頬が熱くなってモジモジしていたから、余計にあやしまれてしまった。


「気絶するようなことされちゃったのかな?その年下のイケメンの彼に」


「あ、う、ちが」


ますますカッーと全身が熱くなって、でもうまくごまかせなくて困った。


その時、直政くんがガタンと音を立てて勢いよく椅子から立ち上がる。


「そいつのことをうちのデータベースで調べてくる、それから彼を知っていそうな
人にも聞き込みしてくるよ」


なぜかいつもの低温ボイスよりもずっと低い声だった。


背中を向けてしまったから今どんな顔をしているかわからない。


だけど、その肩がかすかに震えているような気がするのは気のせい?


「あ、でもまって直政くん」


玲生くんの素性を本人の了承もなしに調べていいんだろうか。


お父様からだって聞いていない話なのに。


ちょっと心配になって直政くんを呼び止めようと思ったんだけど、彼はそんな私の声が聞こえていないみたいでサッと保健室を出て行ってしまった。


「あーあ、直政、あれ、かなり怒ってたね。怒りで震えるくらい」


「え、どうして?」