今日から不良王子と同居します。

「よくない」


「あの時、音葉さんを泣かせたのは確かに俺だから殴られても仕方がない」


彼はそう言って私の唇の端に触れる。


「いたっ」


「ごめん、口の端を切ってるみたい、血が出てる」


玲生くんにぶつかった拍子に口もぶつけていたみたい。


口の中が、じんわりと血の味で一杯になってくる。


一体、なにをやってるんだろう、私。


喧嘩を止めようと割って入って彼を庇おうとしたけど。


かえって玲生くんに心配をかけているだけ。


彼の方がひどい怪我なのに。


「音葉……大丈夫か?」


「直政くん」


直政くんが近づいてきたから一瞬ビクッとして身構えた。


玲生くんを庇うように両手を大きく広げて彼に向き合った。


もう、なにがあっても絶対に玲生くんを守りたい。