今日から不良王子と同居します。

そして、直政くんを突き放して素早く後ろへ下がる。


今度は、直政くんが玲生くんに殴りかかるけどすんでのところでよけたみたいだった。


その後も、直政くんの拳を受けるたびに腕でガードしたりかわしたりして。


勝負は一進一退でなかなか終わらない。


玲生くんは喧嘩に慣れているのか、直政くんの次の動きを予測してるみたい。


だけどそれもじきに限界が来るだろう。


「あいつなにやってんだよ、逃げてばっかじゃん。あれじゃ、いつかやられるぞ」


私達の隣で成り行きを見守る蒼汰くんが眉を顰める。


玲生くんは防戦一方で自分からは何の攻撃もしない。


必死に直政くんの拳をよけようとする玲生くん。


もう見ていられないよ


「だめだ、玲生の奴、やられる気だ」


どうしよう、私が玲生くんにやめてって言ったから玲生くんは手を出さないんだ。


「止めなきゃ、喧嘩を……」


そうつぶやいて彼らに近づこうと一歩前へ進む。