肩をすくめる彼が指さした方を見れば、さっきの上半身裸男が慌てて逃げていくところだった。
明日香ちゃんは、テニスラケットに手をやりながらハーって息を吐いていた。
「明日香ちゃん、大丈夫?」
「うん、へーきへーき。それよりラケットが曲がっちゃったよ」
彼女はムッとしながらラケットをさすっている。
「……」
明日香ちゃん強い、いったいどんな反撃をしたんだろう。
だけど、無事でほんとによかった。
彼女の腕にギューッとしがみついた。
「よかった、ごめんね、ごめん」
「どうして音葉が謝るの?」
「だって……」
全ての元凶が私のような気がしてきて彼女に申し訳なく思ってしまった。
こんなところに、大切な彼女を連れて来たくなんてなかったな。
すると直政くんが、侮蔑するように周りを見渡して口をひらいた。
「それにしても呆れた学校だな。想像以上だ」
「直政くん、もういいでしょ。危ないからもう帰ろうよ」
明日香ちゃんは、テニスラケットに手をやりながらハーって息を吐いていた。
「明日香ちゃん、大丈夫?」
「うん、へーきへーき。それよりラケットが曲がっちゃったよ」
彼女はムッとしながらラケットをさすっている。
「……」
明日香ちゃん強い、いったいどんな反撃をしたんだろう。
だけど、無事でほんとによかった。
彼女の腕にギューッとしがみついた。
「よかった、ごめんね、ごめん」
「どうして音葉が謝るの?」
「だって……」
全ての元凶が私のような気がしてきて彼女に申し訳なく思ってしまった。
こんなところに、大切な彼女を連れて来たくなんてなかったな。
すると直政くんが、侮蔑するように周りを見渡して口をひらいた。
「それにしても呆れた学校だな。想像以上だ」
「直政くん、もういいでしょ。危ないからもう帰ろうよ」



