今日から不良王子と同居します。

涙が零れないように、上をむいたらそこには。


「あ、あの空の色……」


空を見上げれば、深い青色の光が降りそそいでいるように見えた。


まるで彼に見つめられているみたい。


彼の瞳の色は、あの空の色と同じだったかな、そうだ、もっと鮮やかな青色だった。


私に向けるまなざしはいつも暖かくて、だけど時々もどかしげで。


そんなことをぼんやり考えて、やるせなさを紛らわしていた。


結局は毎日、空の色を見ただけで、彼を思い出していた。


ある日学校が終わって、自宅に帰ってすぐに彼の部屋に直行した。


この頃は毎日そんな風になっていた。


夜中に限らず、彼の部屋に出入りしてる。


彼の衣服やカバンや教科書に囲まれて過ごすことが唯一のささやかな楽しみになっていた。


彼の使っていた教科書を眺めては、ちょっと彼のことを理解したつもりになって嬉しかったり。


そんなひそやかな、暗い楽しみ。