今日から不良王子と同居します。

「そ、そうなの?あのあなた外国暮らしが長いの?」


もしかしたら、外国ではキスなんて普通だから昨日のアレは大して意味なんてなかったのかな?


「いや、そういうわけじゃないけど」


「……」


なにそれ。ふざけてる?


からかうようにククッと笑っているから、さすがに小憎らしくなってきた。


「あ、あなたね。年上をからかうのはやめなさい」


「どうして?」


「どうしてもですっ」


「うわいいなぁ、今の。お嬢様、もっと叱ってよ。お嬢様に叱られるとなんかこのへんザワザワしてきてたまらないな」


そう言って自分の胸のあたりを押さえてニヤニヤしている。


「なっ……」


まるで悪戯っ子のような表情。


なんだか、軽そうな男の子。


さっきは気品のある外見だなんて思ったけど口を開けばなんなんだろう。


前言撤回、神崎玲生くん、キミは生意気で軽くて、おまけに調子がよさそう。


きっときっと、ばあやが忠告してくれた通りのプレイボーイに違いない。