慰めるように彼の背中をポンと、軽くたたいた。
だけど、私の慰めの言葉なんてむなしく響くだけかも。
すると、彼はゆっくりと顔を上げてジトっとした目で私を見上げる。
まるで拗ねているような顔、可笑しくて笑ってしまいそう。
「だから、子ども扱いするなって」
「フフ、だって子供でしょ。いいじゃない」
「へー、婚約してる人はやっぱり大人だよね」
嫌味っぽい笑みを浮かべる彼。
彼は私の太ももの上に今度はゴロンとあおむけに頭を乗せてきた。
「実際、どうなの?好きなのかどうかはっきり答えられないような人と結婚するって」
「え、だって」
「もし俺が音葉さんの立場なら、その程度の相手との結婚なら抵抗するかもしれないな」
「でも、もう決まってることだから」
こんな返事しかできない、だけどそれが私だから。
周りの人がおぜん立てしてくれている幸せを何のためらいもなく受け入れる。
それが私、家を出てまで自分を通そうとする玲生くんとは根本的に違うんだよ。
だけど、私の慰めの言葉なんてむなしく響くだけかも。
すると、彼はゆっくりと顔を上げてジトっとした目で私を見上げる。
まるで拗ねているような顔、可笑しくて笑ってしまいそう。
「だから、子ども扱いするなって」
「フフ、だって子供でしょ。いいじゃない」
「へー、婚約してる人はやっぱり大人だよね」
嫌味っぽい笑みを浮かべる彼。
彼は私の太ももの上に今度はゴロンとあおむけに頭を乗せてきた。
「実際、どうなの?好きなのかどうかはっきり答えられないような人と結婚するって」
「え、だって」
「もし俺が音葉さんの立場なら、その程度の相手との結婚なら抵抗するかもしれないな」
「でも、もう決まってることだから」
こんな返事しかできない、だけどそれが私だから。
周りの人がおぜん立てしてくれている幸せを何のためらいもなく受け入れる。
それが私、家を出てまで自分を通そうとする玲生くんとは根本的に違うんだよ。



