どうしよう、そんな目で見つめられたらどうしたらいいのかわからない。
「直政くん、私」
次の瞬間、直政くんが私を抱き寄せてきたから、全然動けなくなった。
車の前の方を見たら運転手さんが気を利かせたように後部座席との仕切りのスイッチを押した。
仕切りはサッと黒くなって見えないように壁を作った。
直政くんの腕の中にすっぽり抱きすくめられたら、彼の辛そうな顔が近くにあって。
その顔を見たら急に胸の奥がキュッと狭くなるような悲しい気持ちになった。
「ごめんなさい」
「どうして謝るんだ?」
「直政くんこそ、泣きそうな顔だから」
そっと彼の頬に右手で触れた。
そんな顔を見たくない、悲しい気持ちにさせたいわけじゃない。
それなのに、私のせいでこんなに傷つけてしまっている。
兄のように優しい彼は私にとってかけがえのない友人なのに。
彼は一瞬驚きを隠せないように、瞳を泳がせた。
「ああ、泣きそうだよ。
ずっと我慢していたのに、こんな無様に告白するつもりなんてなかったんだ。
もっと、音葉の気持ちが追いつくまで気長に待っているつもりでいたのにな」
「直政くん、私」
次の瞬間、直政くんが私を抱き寄せてきたから、全然動けなくなった。
車の前の方を見たら運転手さんが気を利かせたように後部座席との仕切りのスイッチを押した。
仕切りはサッと黒くなって見えないように壁を作った。
直政くんの腕の中にすっぽり抱きすくめられたら、彼の辛そうな顔が近くにあって。
その顔を見たら急に胸の奥がキュッと狭くなるような悲しい気持ちになった。
「ごめんなさい」
「どうして謝るんだ?」
「直政くんこそ、泣きそうな顔だから」
そっと彼の頬に右手で触れた。
そんな顔を見たくない、悲しい気持ちにさせたいわけじゃない。
それなのに、私のせいでこんなに傷つけてしまっている。
兄のように優しい彼は私にとってかけがえのない友人なのに。
彼は一瞬驚きを隠せないように、瞳を泳がせた。
「ああ、泣きそうだよ。
ずっと我慢していたのに、こんな無様に告白するつもりなんてなかったんだ。
もっと、音葉の気持ちが追いつくまで気長に待っているつもりでいたのにな」



