今日から不良王子と同居します。

それら全てが、はじめてで私にとっては刺激が強すぎる毒薬のように頭から離れない。


ファーストキスだったっていうのに、惜しいと思っていない私って適当すぎ?


もしかしたら私、あの時嫌じゃなかったのかな。


相手がイケメンだから?……。


私ってそんなに貞操観念がゆるかったっけ。


いや、そんなはずはない。


「お嬢様、しっかりしてくださいませ。そんな惚けたお顔をしてっ。彼には毅然とした態度で」


「わ、わかってるわ。大丈夫よ」


ばあやには、そう言ったけれどこの後どんな顔をして彼に会えばいいのかわからなかった。


は、恥ずかしいよ、やっぱり。


制服に着替えてドキドキしながら、2階の自室から1階のダイニングルームへ向かった。


なぜかダイニングルームの扉の前には若いメイドさん達3人が部屋の中を伺っていた。


メイドさん同士でキャッキャッはしゃぎながら話しているみたい。


「カッコいい、あの青い瞳見た?」