彼は基本的に自分よりも目下の人に対してだって驕った態度をとるような人じゃない。
生徒会長をしていたときだって、後輩のみんなから凄く慕われていたくらいだから。
私は気が抜けたようにますます、ホッとした。
だけど、この後のことをどうしようって一瞬悩んでしまった。
直政くんはたぶん、私を自分の車で送ってくれるためにわざわざ追いかけてきてくれたみたい。
そうかといって玲生くんがせっかく迎えに来てくれているのに。
どちらに対しても断りにくい。
そんな私の心配を知ってか知らずか、玲生くんはまた陽気に話し出した。
「音葉さん、よかったね、直政さんの車に乗せてもらいなよ。俺はゲーセンにでも寄ってぶらぶらして歩いて帰るから」
何でもないことのように笑っている。
「でも玲生くん」
「いいから」
彼は優しくそう言ってくれた。
玲生くんには申し訳ないけれど、少し助かった。
「ごめんね」
「いや、幼なじみは大事にしないとね」
「う、うん」
玲生くんがまたにっこり笑ってくれたので、私も安心して微笑み返した。
生徒会長をしていたときだって、後輩のみんなから凄く慕われていたくらいだから。
私は気が抜けたようにますます、ホッとした。
だけど、この後のことをどうしようって一瞬悩んでしまった。
直政くんはたぶん、私を自分の車で送ってくれるためにわざわざ追いかけてきてくれたみたい。
そうかといって玲生くんがせっかく迎えに来てくれているのに。
どちらに対しても断りにくい。
そんな私の心配を知ってか知らずか、玲生くんはまた陽気に話し出した。
「音葉さん、よかったね、直政さんの車に乗せてもらいなよ。俺はゲーセンにでも寄ってぶらぶらして歩いて帰るから」
何でもないことのように笑っている。
「でも玲生くん」
「いいから」
彼は優しくそう言ってくれた。
玲生くんには申し訳ないけれど、少し助かった。
「ごめんね」
「いや、幼なじみは大事にしないとね」
「う、うん」
玲生くんがまたにっこり笑ってくれたので、私も安心して微笑み返した。



