今日から不良王子と同居します。

そしてこんなやり取りを明日香ちゃんが唖然としながら見ていたことにようやく気が付いた。


「あんたたちって、もしかして付き合ってる?」


「違うの、玲生くんてこういう人なの」


へんな言い訳だけど、こんな風にしか説明のしようがない。


彼は2歳下なのに生意気で、だけど人懐こくて馴れ馴れしいところがあるんだ。


こんな風に慣れた手つきで、私を翻弄するのはお手の物なの。


コホンと取り繕うように咳ばらいをして、フニャフニャの顔を引き締めた。


「あ、あのね、玲生くん。紹介するね。私の親友の明日香ちゃんだよ」


「どうも、音葉さんのお宅に居候してる神崎玲生です」


今更ながらだけど、彼を明日香ちゃんに紹介した。


「ふうん、君が玲生くんねー。いや、あんまり音葉の話通りでびっくりしたわ」


明日香ちゃんは、腕を胸の前で組んで彼のことをしげしげと見つめている。


「音葉さんは俺のこと、どんな風に話してるの?」


「青い瞳が綺麗でイケメンでそれから」


「ちょっとちょっと、明日香ちゃんやめてったら」