それにしても、この場合はさすがに少し変だったかも。
あんな風にいきなりキスされたことに対して不思議と腹が立っていないなんて。
それよりもまず気絶しちゃったことの方が恥ずかしいって思ったくらいだし。
ばあやの言うように、お人好しが過ぎるのかな。
だって、あの時の私、彼に見惚れて抵抗することも忘れてたから。
私にも落ち度があったような、なかったような、そんな気がするし。
私から抱き着いてすがってしまったっていうのもあるし。
もしかしたら、私のことを落ち着かせようとして咄嗟にキスをしたとか?
って、彼の行為を正当化するような方向で考えてあげようとしたんだけど……。
いやいや、いくらなんでもそれは無理があるか。
だけど、ばあやは私のこの様子にいち早く気がついたみたいで不服そう。
「よいですか、お嬢様。あの玲生という子の青い瞳を5秒以上見つめてはいけません。あれはまさしく女を惑わせる魔性の類です。お嬢様のようなお方は一瞬で心を奪われてしまいます」
あんな風にいきなりキスされたことに対して不思議と腹が立っていないなんて。
それよりもまず気絶しちゃったことの方が恥ずかしいって思ったくらいだし。
ばあやの言うように、お人好しが過ぎるのかな。
だって、あの時の私、彼に見惚れて抵抗することも忘れてたから。
私にも落ち度があったような、なかったような、そんな気がするし。
私から抱き着いてすがってしまったっていうのもあるし。
もしかしたら、私のことを落ち着かせようとして咄嗟にキスをしたとか?
って、彼の行為を正当化するような方向で考えてあげようとしたんだけど……。
いやいや、いくらなんでもそれは無理があるか。
だけど、ばあやは私のこの様子にいち早く気がついたみたいで不服そう。
「よいですか、お嬢様。あの玲生という子の青い瞳を5秒以上見つめてはいけません。あれはまさしく女を惑わせる魔性の類です。お嬢様のようなお方は一瞬で心を奪われてしまいます」



