今日から不良王子と同居します。

ランプの明かりを彼に照らしたら、まっすぐに私を見つめる青い瞳は澄みきっていて。


薄明かりに照らされていてもなお、その青色ははっきりとわかった。


その時初めて彼のことをまじまじと見た。


深い海のような青い瞳にまず目を奪われたけれど、顔立ちも端正で、大人びていてとても年下には見えなかった。


唇の端が切れているのが、少し心配。


はやく手当てをしてあげないと。


そんなことを考えていたら、大きな雷が近くで落ちたようなものすごい音がして……。


どうしよう。


そこから先の記憶がぼんやりしてる。


え、待って私ったらあの時彼に抱き着いてしまって……。


わざとじゃない、雷が怖かったから。


それからなぜだか、それから。


「あっ」


夢だなんて少しも思えないくらいにそのことだけは、リアルに思い出した。


私の唇は昨夜のあの感触を忘れていなくて。


あらためて、思い出すと顔が熱くなる。


私キスされたんだ、その日に会ったばかりの男の子に。